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2006/4/8 家族屋

こんばんは。

今日は先日知り合いになった役者のヒデさんの舞台を見に行きました。
彼とは以前ねえさんが働いていた立ち飲み屋に
みんなで飲みに行った時知り合いになったのですが、
初対面の時からありがたいお話を伺うことができ
非常に勉強させていただいております。

今日の舞台のテーマは家族でした。
家族、それは最も小さい社会的な組織ではないでしょうか。
そのあり方というのは、千差万別です。

舞台では5・6の家族が入れ代わり立ち代りに演じられます。
母親のない男だけ4人の家族。
反対に父親のいない女4人の家族。
キャリアウーマンの母親と無職の父親のいる4人家族。
工場の事務をしている姉と陸上の選手を目指す弟の二人家族。
そして、20年前に父親が家出した4人家族。

そこに家族屋が登場します。
時間制で臨時に家族を貸し出す家族屋。
ある時は父親、
ある時は家族思いの働き者の妹、
はたまた、頭が良いが5浪中の長男、
あたまのちょっと悪い子供。
様々なニーズにこたえるべく、家族屋は演じます、
「何か」が足りない家族の「何か」を埋めるために。
しかし、家族屋がいくら家族を貸したところで
けしてハッピーエンドはありません。

脚本を書いている人は10を見せるより、
5を見せて残りの半分は観客自身に考え出させる性格なので、
はっきりとした結論はありません。
しかし、結局はそんな仕事が必要とされることがないことが
一番幸せなんだということがメッセージなのかもしれません。

オレは小6の時父親をなくし、以後は母親に育てられました。
っしかし、残念ながらお世辞にも母親思いの子供などではなく、
母親が頑張れば頑張るほど調子に乗る子供でした。
片親であることの苦労など全く考えない子供でした。
本当に恥ずかしい限りです。

反対に姉は至極まっとうな、いや、まっとう以上にまともでした。
浪費なんていう言葉は彼女の辞書には無く、
お金に関しては非常にデキた女性だと、今でも思います。

そんなオレは家族のあり方など考えたことがありません。
父親が亡くなったときも何かの感慨があったわけでもありませんでした。
しかし、本日の舞台はまさにオレには痛い舞台でした。

何かが足りない家族。
でも本当は何かが足りないのではなく、
何かが足りないと「思ってしまっている」家族がいるだけなのです。
母親がいなくても、父親がいなくても、両親がいなくても、
子供がいなくても。
家族は家族、幸せな形はあるのです。
劇中、こんな台詞があります。

キャリアウーマン(会社の経営者)の母親が突然失業し、
それまでうだつの上がらなかった父親が再就職に成功し
発する言葉。
「オレはお前ほど器用ではないからお前ほどの大成功は望めない。
だから、こつこつうだつの上がらないサラリーマンを一生続けるだろう。
だけど、小さな幸せでもいいんじゃないかな。」

まぁ、そこは劇なのであくまで現実ではありません。
だけど、家族がいることによって得られる小さな幸せって
人間の周りにはいくらでもあるんだなということを、
幼少のオレは知りませんでした。
母親にとって、姉にとって、俺が期待の一人息子だったこと、
その一人息子がいかに家族を幸せにすることができるかなんて、
まったくわかりませんでした。
そんな馬鹿なオレは母親の期待にこたえられるような人間にはなれませんでした。
謝っても謝りきれません。


さて本日はそんなことをオレに考えさせた男
ヒデさんを紹介します!
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ヒデ&オレ
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ヒデさん。まじでイケメンなのです。

結局酔っ払いです。
うわ~、ついさっきまで良い話だったのに。
by porori001 | 2006-04-09 01:50


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